治療を受ける患者

脱腸とは普通ならお腹の中にあるべき腹膜や腸の一部が、太ももの付け根のそけいといわれる部分の筋膜の間から皮膚の下に出てくる病気のことを言います。脱腸は乳幼児から大人まで起こり得る病気ですが、特に運動不足で肥満気味の中年以降の男性や出産後の女性が比較的発症しやすいと言われています。また先天的なものでは幼児期に起こる場合もあります。脱腸の治療方法は手術以外にありません。放置していると最悪の場合腸閉塞になり命に関わる場合もありますので、少しでも違和感がある場合はすぐに治療を受ける必要があります。ちなみに脱腸の手術はほかの手術に比べると大変なものではありませんが、最近では人工補強材の開発技術により身体への負担が軽減されたことから、日帰り手術も可能になりました。さらに脱腸を早期発見することで、手術したその日から歩くことができるようになったのです。

ところで従来の手術の場合は腰椎麻酔が行われていましたので、術後もしばらくは下半身がマヒした状態になり、少なくとも1泊は入院する必要がありました。ところが日帰り手術の場合は人工補強材で穴をふさぐ方法で手術を行うなど、身体に負担があまりかからない方法が取られるようになったことから、麻酔も局所麻酔で済むようになりました。また特殊な手術材料を使用することで抜糸の必要もなく、術後のつっぱり感や痛みもなくなりその日から歩行も可能になりました。ただ最新の手術方法では太った人や脱腸の症状がひどい人にも適した、全身麻酔が主流になりつつあります。しかし全身麻酔といっても筋肉を弛緩するタイプではありませんので、目が覚めた時にも麻酔の副作用がありませんし日帰り手術にも適しています。このような最新の手術方法で、3週間後にはジョギングもできるようになるくらいに回復しています。